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味の素㈱、平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 開発部門※1を受賞

~血漿アミノ酸プロファイルによる新規疾患リスク検査法(「アミノインデックス技術」)開発~
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 味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、文部科学省が主催する「平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、「血漿アミノ酸プロファイルによる新規疾患リスク検査法の開発 (「アミノインデックス技術」)」の成果が認められ、科学技術賞 開発部門を受賞しました。表彰式は、2019年4月17日(水)に文部科学省にて行われます。

 日本人の健康寿命延伸と医療費削減のために、がん・生活習慣病の早期発見、および予防は喫緊の課題であり、簡便に測定できる血液中のバイオマーカーを活用した新しい検査法の開発が求められていました。
 当社はバイオマーカーとして、世界に先駆けて血液中の遊離のアミノ酸に注目し、がんや生活習慣病の罹患やその前段階に発生する、血液中アミノ酸プロファイルの特有の変動を解析。多変量の数理モデルを使って複数の血漿アミノ酸濃度からなるインデックスを開発し、全く新しい検査法として技術を確立しました。

 当社は2011年4月に「アミノインデックス® がんリスクスクリーニング(AICS®)」を事業化し、現在7種のがん※2を対象に、“現在がんである可能性”を評価しています。また、2017年11月より「AICS®」に生活習慣病の検査項目を加えた「アミノインデックス® リスクスクリーニング(AIRS®)」を事業化し、人間ドックを中心とする全国約1,400施設(2019年1月末現在)で採用されています。さらに2019年4月1日より、将来(10年以内)の脳卒中・心筋梗塞を合わせた発症リスクの評価も追加したことにより、1回の採血で三大疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞)の発症リスク評価が可能になりました。

【受賞件名および受賞者】

  1. 受賞件名
    血漿アミノ酸プロファイルによる新規疾患リスク検査法の開発
  2. 受賞者
    木村毅 (味の素株式会社 取締役 常務執行役員)
    宮野博 (味の素株式会社 理事)
    今泉明 (味の素株式会社 アミノサイエンス事業本部 バイオ・ファイン研究所 主席研究員)
    森妹子 (味の素株式会社 アミノサイエンス事業本部 アミノインデックス事業部長)
    長尾健児(味の素株式会社 アミノサイエンス事業本部 バイオ・ファイン研究所)

 当社は、長年の研究で培ったアミノ酸技術を活用して開発した素材や製品、サービスの提供を通じて、人々の快適な生活の実現に貢献します。今後も、「アミノインデックス技術」を応用して、がんや生活習慣病を含めた様々な疾患の予防や早期発見につながる検査の研究開発を進めます。

20190409図①.png※1)科学技術に関する研究開発において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的として文部科学大臣より授けられる賞。今回当社が受賞した科学技術賞 開発部門は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与する画期的な研究開発若しくは発明であって、現に利活用されているものを行った者に与えられます。

※2)胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん(男性)、乳がん(女性)、子宮がん・卵巣がん(女性)
(子宮がん・卵巣がんは、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんのいずれかのがんである可能性について評価することができますが、それぞれのがんの可能性について区別することはできません。)

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